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「相模川の生い立ちを探る会」 活動の記録
第178回 2006年12月2日
松田町寄 秦野峠林道
■ 丹沢の海底火山
今月は「丹沢の海底火山」をテーマに松田町寄の秦野峠林道を歩き、林道沿いの丹沢層群最下部の地層を観察しました。
寄大橋付近では火山礫凝灰岩と細粒・粗粒凝灰岩の互層からなるタービダイトですが、西へ歩くにしたがって、白いデイサイト質の拳大の溶岩礫を含んだ火山角礫岩になりました。玄武岩の火山礫を多く含むので、土石流堆積物(デブライト)と考えられます。玄武岩溶岩角礫のみからなるハイアロクラスタイトと考えられる岩石も露出していました。溶岩礫には、緑泥石の黒豆や石英の白豆が数多く入っていました。この地域の丹沢層群は塔ヶ岳亜層群寄沢層寄火山角礫岩にあたりますが、その最上部はデブライトとハイアロクラスタイトとがあるようです。さらに西では、厚さ2mの白色のデイサイト質細粒凝灰岩が挟まれていました。その上位には、玄武岩溶岩が認められ、ハイアロクラスタイトも確認できました。従って、この地域にも海底火山の溶岩活動が明らかになったことになります。
(S.M.)
▲紅葉を背にバス停に集合し、今日のコースを説明。 | ▲火山礫凝灰岩から細粒凝灰岩へ移り変わるタービダイトの露頭を観察。 |
▲火山角礫岩中の葡萄石脈。 | ▲露頭と紅葉を見ながら、秦野峠林道を歩く。 |
▲谷に降りて、デブライトからなる火山角礫岩の露頭を観察。 | ▲玄武岩溶岩礫のみからなるハイアロクラスタイト。 |
▲玄武岩質凝灰岩中に挟まれるデイサイト質凝灰岩の接触部を観察する。 | ▲節理の発達したデイサイト質の細粒凝灰岩を観察する。 |
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