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「相模川の生い立ちを探る会」 活動の記録
第139回 2003年7月27日 富士
■青木ヶ原樹海を歩く
今月は、スバルライン3合目の樹海台から大室山北にある富士風穴までを歩き、時期の異なる溶岩と火山砕屑物、溶岩表面の構造を観察しました。樹海台は樹木に覆われ、曇天でなくとも眺望はよさそうにありませんでした。登山道に入るとすぐに桟敷山の噴出物である集塊岩(1500〜2000年前)が見られ、噴石に混じって紡錘状・リボン状・パン皮状などの火山弾が認められました。二合目までは御庭・奥庭から流れた溶岩(御庭・奥庭第2溶岩 1500年前)が見られました。二合目には精進口2合溶岩(4000〜5000年前)が見られました。二合目〜一合目の間には、氷穴火口列の鎖状火口を探しながら進みました。氷穴溶岩流(1200年前)とそれを覆う噴石が顕著にみられ、3箇所で火口を確認できました。氷穴は火口の中に降り、溶岩流が下位のスコリア層を真っ赤に焼いているのを観察できました。溶岩トンネルらしき洞穴も確認しました。長尾山北側では黒色のスコリア層(長尾山スコリア
864年)が天神山溶岩(1200年前)を覆っているのがみられ、この北側から長尾山から噴出した青木ヶ原溶岩(864年)となりました。青木ヶ原溶岩はアア溶岩で、凹凸のある地形を作っており、スパイラクルやショーレンドームが見られました。富士風穴は天然記念物になっている大きな溶岩洞穴で、数枚の溶岩流がみられました。
▲樹海台にて本日のコース予定を聞く会員 | ▲氷穴の中より外を眺める |
▲横に空いた溶岩樹型。かなり深い。 | ▲溶岩がせり上がって出来たショーレンドーム |
▲流れ出た溶岩が縄状をしている(富士風穴前) | ▲溶岩トンネルをの構造と青木ヶ原樹海溶岩を調べる(富士風穴) |
▲富士風穴のトンネル内部。天井部分は異なる溶岩が重なりあっている様子がわかる。 | ▲殿場駅前に置かれた紡錘状をした火山弾 |
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