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    ヤブツバキの花 (2005.1)

ヤブツバキの花 半分に切ったヤブツバキの花
ヤブツバキの花 半分に切った花

博「野生のツバキはヤブツバキというんだね。」
探偵「そうだよ。ヤブツバキは高麗山のような常緑広葉樹の多い森や、神社の境内なんかによく見られる。」
物子「ツバキって、花ごとぼたっと落ちるから、きらわれると言ってる人がいたけど。」
探偵「首が落ちるのを連想するので、武士がきらったというけど、昔の話しだね。落ちた花を見たら、二つにわってみるといいよ。ツバキの花のつくりがよく分かる。」
博「花びらがくっつきあっているから、花ごと落ちるんだね。」
物子「花びらだけじゃなくて、雄しべもくっついているわ。」
探偵「この花のつくりは、だれが花粉を運ぶかということと、おおいに関係があるんだ。ヤブツバキの花粉を運ぶのはだれだと思う?」
博「もしかして鳥じゃない。よくメジロが花に来ているから。」
探偵「よく観察していたね。ヤブツバキの花には、メジロやヒヨドリがよくやってくる。そして花の中央にくちばしをさしこんで蜜(みつ)を吸うので、その時に花粉が顔につくというわけだ。鳥は体も大きいから、がんじょうなつくりの花でないと、蜜を吸われた時にばらばらになってしまうよね。それと、もう一つ、虫が花粉を運ぶ花と比べると、蜜の量も多いよ。」
物子「そうか、花の真ん中に指をつっこむと、ねっとりと蜜がつくものね。あれは、鳥向けの蜜だったのね。」

ヤブツバキとヒヨドリ


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