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平塚の考古資料50選
41. 祭祀に使われた古代のお金(皇朝十二銭)
遺跡名 国府域出土
年 代 平安時代
日本で古代に鋳造された12 種類の銅銭を皇朝十二銭と言います。奈良時代の銭としては和同開珎(708
年初鋳)、万年通宝、神功開宝、平安時代の銭としては隆平永宝、富寿神宝、承和昌宝、長年大宝、饒益神宝、貞観永宝、寛平大宝、延喜通宝、乾元大宝(958
年初鋳)があります。
平塚の高林寺遺跡・六ノ域遺跡・稲荷前A遺跡などを含む15
遺跡の範囲をさす国府域からは、神功開宝1 点、隆平永宝3
点、富寿神宝5 点、承和昌宝1 点、饒益神宝6
点、貞観永宝1 点、延喜通宝1 点の計18 点の出土が知られています。なお、和同開珎は国府域外の向原遺跡、真田・北金目遺跡群から出土しています。
出土した遺構は竪穴住居跡、土坑、溝、墓、ピットがありますが、祭祀的な意味から意図的に埋納されたものが多いようです。県内の皇朝十二銭は約60
点の出土例が知られていますが、特に、国府域からの出土点数が集中していることは、相模国府が置かれていたことを示す資料と言えます。
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