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平成14年7月

平塚の考古資料50選

17. 大井川西岸地域の影響を受けた土器(菊川式土器)

遺跡名 竹ノ内遺跡(平塚市北金目字竹ノ内)
大きさ 壺 高さ17.8 ㎝
    甕 現存高29.7 ㎝ 
年 代 弥生時代後期(2 世紀後半)

弥生時代後期は各地域との交流が盛んであったということを、出土遺物から窺い知ることができます。この土器は竪穴住居跡から一括して出土したものです。在地の壺の文様は「縄文」が主流ですが、この土器には静岡県の天竜川東岸から大井川西岸地域に展開する「菊川式土器」によく見られる、櫛状工具による「櫛描文」の手法が施され、菊川式の製作技法に酷似しています。また付近にも同様の土器を出土する遺構が検出されていますし、隣接した谷には、東遠江や西遠江など東海地方西部の土器が大量に埋没していました。
土器の移動には、土器そのものが移動する場合やその土器を作る技術を持った人が移動する場合など、色々な状況が考えられます。「動く」原因は何だったのでしょうか。古墳時代の到来を間近に控えたこの平塚に、遠隔地からどんな人がどのような理由でやって来たのでしょうか。


菊川式土器


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