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平成14年7月

平塚の考古資料50選

13. 他地域との交流を示す土器(二つの土器) 

遺跡名 遠藤原A遺跡(平塚市土屋字遠藤原)
大きさ 広口壺 高さ17.5 ㎝
    壺   高さ33.2 ㎝
年 代 弥生時代中期(紀元前2 世紀)

遠藤原A遺跡は平塚市の最西端、中井町との境界に位置しています。この二つの土器は昭和30 年代に地元の簑島義昌氏によって耕作中に発見されたものです。壺は茎束状の工具で粗い条痕が施され、底部には網代痕がわずかに残っています。いわゆる条痕文系土器と言われているもので、この時期・地域に一般的に見られるタイプのものです。広口壺は、東北中南部の弥生時代中期初頭の土器と関連していることが指摘されています。東日本の弥生時代中期には、一度埋葬した遺体を骨化した時点で掘り起こし、壺に埋葬し直す「再葬墓」と呼ばれる風習があります。この土器の出土状態はわかりませんが、このような埋葬用土器とも考えられています。
当時期の遺跡は秦野市平沢同明遺跡や平塚市原口遺跡等があげられますが、まだまだ数少なく、平塚での弥生時代の始まりがどのようなものだったのか、わかっていません。この二つの土器にその謎が隠されているようです。


二つの土器


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                                                              平塚市博物館 254-0041 神奈川県平塚市浅間町12-41

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