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平塚の考古資料50選
8. 東海地方から運ばれた土器(北屋敷式土器)
遺跡名 構之内遺跡(平塚市中原上宿字構之内)
大きさ 口径35 ㎝
年 代 縄文時代中期(約4,500 年前)
北屋敷式土器は縄文時代中期中葉の東海地方に分布しています。このころの関東では勝坂式と呼ばれる土器が中心で、構之内遺跡は、現在のところ北屋敷式土器を出土する東限の遺跡です。
本遺跡は標高9.3 mに位置する砂州上の遺跡です。砂を掘り込んだ径1
m弱の大きさの穴に逆さまの状態で埋められていました。この穴は墓であろうと考えています。
土器は深鉢形で、底の一部を失っているものの、ほぼ全容を残しています。胴部に強く屈曲するくびれをもち、そこから口縁部へ大きく開くのとは対照的に、下半部が小さく不安定な器形をもっています。また、器厚が3
縲鰀 4 ㎜と薄いのもこの土器の特徴です。口縁部に6
か所の角状突起がつき、その下に2 個1 単位の楕円の区画文が施され、胴部のくびれにも三角形の区画文が施されています。どちらの区画文内にも「く」の字状の刺突を連続し、文様としています。
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