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平塚の考古資料50選
5. 交易によって運ばれた土器(北裏C式土器)
遺跡名 五領ヶ台遺跡(平塚市広川字五領ヶ台)
大きさ 推定口径33 ㎝、高さ19.5 ㎝
年 代 縄文時代中期(約5,000 年前)
遺跡は大磯丘陵の東端にあり、標高30 mほどの平塚の平野を見下ろす高台に位置しています。貝塚は大きく東貝塚と西貝塚の二つに分けられます。また、台地上の平坦部にも小規模な貝塚が存在したらしいのですが現在は残っていません。古くは大正14年に調査が行われ、最近では、小田原・厚木道路敷設に先立つ昭和40年に西貝塚を、昭和44 年には東貝塚で遺跡範囲確認調査を行っています。中期後半までの土器が出土していますが、両地点とも五領ヶ台式期が主体となります。また、石錘の出土比率が大きいのがこの貝塚の特徴の一つです。
五領ヶ台式土器とともに西貝塚からは東海地方に分布の中心をもつ北裏C式土器が出土しました。近年、東海系土器が五領ヶ台期から勝坂期にかけて関東の土器群と共伴することが知られるようになりました。中でも共伴例の多い北裏C式土器は、五領ヶ台式土器との分布関係や変遷、細分等の研究が進められています。
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