夜はどこに? (2004.12)
博「ユリカモメは、川で夜も過ごすの?」
探偵「それは、いい質問だね。ユリカモメはカモメのなかまだから、もともとは海の鳥だよね。だから、昼間は川ですごしていても、夕方には海に帰るんだよ。」
物子「何時頃、帰るわけ?」
探偵「日の入りよりも少し早い時間だ。12月なら、4時頃に、下流の土手で見ていると、海に帰る群れが見られるよ。花水川なら、高麗大橋や花水橋のあたりで待っているといい。20羽とか30羽くらいの群れが川にそって下流に飛んでいくから。」
博「どのあたりの海まで飛んでいくの?」
探偵「それは、よく分かっていないんだ。花水川の場合、下花水橋あたりで、川をはなれてまっすぐに海に向かう日が多い。そして、海に出るあたりで、上昇気流(じょうしょうきりゅう)に乗って、うずをまくように旋回(せんかい)しながらどんどん高く上っていく。こういうようすを鳥柱(とりばしら)と呼ぶんだ(写真)。鳥柱を見ていると、そのうちに群れがほどけて、グライダーのようにつばさを広げて、西に流れていく。ぼくが、じっさいに見たのはそこまでだね。」
物子「どこかの港の防波堤(ぼうはてい)なんかで寝るのかしら。」
探偵「たぶん、そうじゃなくて、海に浮かんで寝るんだと思うよ。」
博「夜の海にプカプカ浮かんでいるユリカモメの群れかあ、そのうちに見てみたいな。」
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