観察しようセミの羽化 (2001.8)
「今晩、夜の観察に出かけようか。」自然探偵からうれしいさそいがありました。もちろん、ひろし君とブッ子ちゃんは喜んでついていくことにしました。「どこへ行くの?」「夜の公園さ!」「なんだかこわいなあ。」「懐中電灯を持ってきてね。」
日がすっかり暮れた頃、三人が向かったのは、住宅地を出はずれた場所にある木のたくさん生えた公園でした。「ねえ、今日は何を見るの?」「それは行ってからのお楽しみ。そろそろ時間もいい頃だな。」公園についた探偵は、懐中電灯で地面や木の幹を照らしながら何かを探しています。
「もしかしてセミの幼虫を探しているんじゃない?」ひろし君は探偵の目的に気づいたようです。
「あっ、いたいた。」幹を登っていく幼虫を最初に見つけたのは、ブッ子ちゃんでした。「えへん、目がいいでしょ。これから皮を脱いで、成虫になるのよね。早く脱がないかなあ。」
「ブッ子ちゃん、ずっと懐中電灯で照らしているとセミも落ち着かなくて、なかなか脱皮する場所を決めないよ。動いている内はそっとしておいた方がいい。それより、こっちに来てごらん。もう脱皮の始まっているのがいるよ。」
それからの2時間ほど、三人は数多くのセミの幼虫が脱皮するのを観察することができました。体全体を抜き出すために大きく反り返る時など、落ちてしまわないかとハラハラしてしまいます。
「ぬけがらのたくさん見つかる所なら、必ず羽化が見られるよ。8月の上旬がチャンスだから、探してみるといいね。それと、夜だから必ず大人の人と行こうね。」自然探偵からのアドバイスでした。
アブラゼミの羽化
背中が割れる | 上半身を乗り出す | 脱皮成功。はねを伸ばす。 |
→「セミの自由研究」メニューへ
→自然探偵のトップへ
→平塚市博物館トップページへ