クスノキで育つチョウ (2004.4)
博「クスノキって、防虫剤(ぼうちゅうざい)がとれるくらいだから、葉っぱを食べる虫はいないのかな。」
物子「あの匂いじゃ、虫も敬遠しそうね。」
探偵「そう思うでしょ。ところがどっこい、クスノキが大好きな虫もいるんだよ。アオスジアゲハというチョウだ。」
博「アオスジアゲハって、成虫がヤブガラシによく蜜を吸いに来るチョウでしょ。」
物子「はねに青いすじがついている種類ね。確か、ほかのアゲハチョウとちがって、尾がないのよね。」
探偵「アオスジアゲハの幼虫は、クスノキやタブノキの葉を食べて育つ。枝を切り落としたところから生えてきた新しい枝の葉なんかで、卵や幼虫がよく見つかるよ。5月くらいになったら探して見るといいね。」
博「アオスジアゲハは、クスノキの匂いは気にしないわけ?」
探偵「そうだね。クスノキのなかまは、独特の匂いを身につけて、虫に食べられないようにしたんだろうけど、上には上がいたというところかな。アゲハチョウのなかまは、ほかにもミカン科とかセリ科とか匂いの強い植物で育つ種類が多いね。」
アオスジアゲハの若い幼虫 | アオスジアゲハの成虫 |
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