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自然探偵と高麗山の森タイトル 平塚市博物館公式ページ


自然探偵シルエット     自然探偵と高麗山の森  (2004.11)

物子「秋が深まったわねえ。ケヤキやサクラが色づいてロマンチックだわあ。私にぴったり。」高来神社と高麗山の森
博「それはどうかな?物子ちゃんがロマンチックなんて誰も思わないよ。」
探偵「相変わらずだね、君たちは。仲がいいんだか、悪いんだか。」
物子「いいわけはないでしょ、まったく。ところで、探偵、一つ質問があるんだけど、平塚駅から東海道線の下りに乗ると、花水川を越えたあたりで右手に山が見えるでしょ。その山って秋になってもあまり紅葉しないのはなぜ?」
博「え、物子ちゃん、高麗山(こまやま)のことを知らないんだ。驚き!高麗山には冬も緑の森があるって常識だよね、探偵。」
探偵「今日は、物子ちゃんが1本とられたみたいだね。博君の言うとおり、高麗山には常緑樹の森がある。だから紅葉する木が少ないんだ。高麗山には、他では見られない植物もあるから、今日はその紹介をしようか。」
物子「高麗山にはどうしてそんな森があるわけ?」
探偵「平塚あたりは、気候が暖かいから、人手の入らない自然の森は常緑広葉樹が中心になるんだ。人間が切ったり植えたりした場所は落葉広葉樹が中心の雑木林になったり、スギやヒノキの植林になる。高麗山の場合は、ふもとにある高来神社や、明治時代はじめまであった高麗寺を囲む森として、大事にされてきたので今まで常緑樹の森が残ったっていうわけ。貴重な森なので神奈川県の天然記念物になっているんだよ。」


 → 高麗山の道
 → タブノキとスダジイ
 → 高麗山のその他の高木
 → 高麗山の低木
 → 高麗山の草花
 → 高麗山のシダ
 → 幹をおおうマメヅタ
 → 森の移り変わり
 → 高麗山からの展望

博「高麗山の自然のことをもっと調べるのに参考になるものがある?」
探偵「高麗山には何ヶ所か、案内板があるから、それを読むといいよ。本としては、『大磯町史9(自然)』(1996年大磯町)がいちばん参考になる。高麗山の地質のことなんかもこれを見るとよく分かる。図書館で探してみてね。今回は、植物のことしか紹介できなかったけど、高麗山にはいろいろな動物もすんでいるから、また今度ね。」


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