自然探偵と開く冬芽 (2007.3)
物子「ねえ、探偵。びっくりよ、ほんとに。」
探偵「なにをあわてているのさ。」
博「2月なのに、もう冬芽が開いているのをみつけたんだよ。これって異常じゃない?」
探偵「今年は、いつにない暖冬(だんとう)だったから、春が来るのが早そうだね。ところで、君たちが見つけたという開いた冬芽は何の木だったの?」
物子「たぶん、ニワトコね。芽のまん中にカリフラワーみたいなつぼみのかたまりがあったわ。」
探偵「なるほど、ニワトコね。ニワトコはふだんの年でも3月初めには芽吹く木だから、今年は2月でも不思議はないな。」
博「そうなんだ。でも、これからいろいろな木がどんどん冬芽を開くと思うと、楽しいね。」
探偵「開いていく冬芽についても、いろいろな観察ポイントがあるけど、今日は一つだけ見方を紹介しようね。」
物子「見方って観察のポイントっていうことね。」
探偵「芽が開くと、葉が広がって来る。その時にくわしく観察すると、葉が冬芽の中で、どんなふうにしまわれていたかが分かるんだ。」
博「確かに、小さな冬芽の中に枝や葉がしまわれているって不思議だよね。」
探偵「おりたたんでしまわれていた葉もあれば、巻いて(まいて)しまっている場合もある。いくつか例を紹介するから、みんなも身近な木でどんなになっているか観察してごらん。」
→ 葉が1枚ずつしまわれている木
→ 葉が重なってしまわれている木
→ 複葉のたたみ方