自然探偵とヒヨドリの食生活 (2006.1)
物子「ねえ、ねえ探偵。聞いてよ、聞いてよ。もう、ひどい話なんだから。」
探偵「おめでとうも言わないうちから文句かい。物子ちゃんには今年もなやまされそうだな。」
物子「とにかく、ひどい話なのよ。お正月には、赤い実がかかせないじゃない。お母さんがはりきって鉢植えのマンリョウを育ててきて、元日にいざ飾ろうとしたら、朝のうちに鳥が食べてしまっていたというわけ。お母さんががっかりしちゃって、寝込もうかという騒ぎ(さわぎ)だったのよ。」
博「ヒヨドリのしわざだよね、きっと。野生の鳥だからしかたがないんじゃないかい。」
物子「博君は当事者(とうじしゃ)じゃないからそんなことを言うけど、まったく、プンプンだわ。」
探偵「確かにヒヨドリは庭や畑でいたずらをして嫌われることが多いけれど、なかなか面白い食生活を持った鳥なんだよ。」
博「木の実を食べるくらいしか知らないけど、ほかにどんな物を食べるの?」
探偵「まず、春から夏の子育ての季節にはもっぱら、虫を食べている。それも大きめの虫をよくとるね。」
物子「夏のヒヨドリはあまり注目しないけど、虫を食べてるんだ。」
探偵「秋から冬、それに春先にかけては、植物を食べる。といっても、他の鳥に比べて、木や草のいろいろな部分を食べるのが特徴だね。コブシなんかの花びらをかじってしまうこともあって、これもまた嫌われる原因になる。」
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