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自然探偵と平塚のカモ<> 平塚市博物館公式ページ

変わり者(かわりもの)のカモ
 (2007.2)

探偵「たくさんのカモを観察しているとね、変わり者に出会うことがあるよ。」
博「変わり者ってどういうこと。」
探偵「たとえば、左の写真のように、体の羽が真っ白いカモがいることがある。」
物子「アヒルみたいね。」
博「でも、くちばしの模様はカルガモだね。」
探偵「こういう白い個体は、遺伝的(いでんてき)な原因か突然変異(とつぜんへんい)で、色素ができなくなったものだ。全身が白くなった場合には、"白化"(はっか)と呼ばれて、種類を判定するのは難しい。白化では目が赤くなるのも特徴だ。この写真のように一部に色素が残っている時は、"白変"(はくへん)と呼び、特徴的な模様があれば種類が簡単に分かる。」
物子「右の写真は、雑種(ざっしゅ)と言うけど、自然界では違う種類の間に子どもはできないんじゃないの。」
探偵「原則はそうなんだけど、なぜかカモのなかまでは時々雑種らしい個体が観察されるんだ。この写真の個体は、目の後ろに緑色の部分がはっきりあるし、脇腹(わきばら)のあたりが、茶色っぽくなっているから純粋のヒドリガモとはだいぶ違う。たぶん、アメリカヒドリという別の種類の特徴が混ざっているのだと思うよ。」
博「カモは種類も多いし、こういう変わり者もいるとなると、観察がますます大変だね。」
物子「だから、楽しいんじゃない。」

白変のカルガモ ヒドリガモとアメリカヒドリの雑種と思われる個体
白くなったカルガモ 岡根武彦氏撮影 ヒドリガモとアメリカヒドリの雑種らしい個体
劔持瑞穂氏撮影

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