自然探偵と平塚のバッタ
(2006.9)
博「ねえ、探偵。一つ質問。バッタとイナゴはどうちがうの?」
探偵「それはなかなかむつかしい質問だね。まず、共通点をさがしてみようよ。」
物子「どちらもはねることでしょ。」
探偵「その通り。バッタもイナゴも後ろ足が太くて跳躍力(ちょうやくりょく)は発達(はったつ)しているね。ほかに、はねるのが得意な虫には何がいるだろう。」
博「コオロギがそうじゃないかな。」
物子「キリギリスのなかまもはねると思うけど。」
探偵「コオロギ・キリギリス・バッタ・イナゴは昆虫(こんちゅう)の中でも一つのグループを作っていて、バッタ目という名でまとめられている。カマドウマなんかも、このグループに入るんだけど、みんなに共通の特徴ははねることだね。その中で、触角(しょっかく)が太めで短いのがバッタとイナゴのなかまだ。コオロギやキリギリスは細くて体より長い触角を持っているよね。身近で見られる大きなバッタとイナゴは下の図のようになかま分けをすると名前が調べやすいよ。」
博「大きいっていうけど、どのくらいの大きさをいうの?」
探偵「だいたい2.5cmか3cmくらいよりも大きいものを調べる時に使ってね。それよりも小さなバッタには、他にもいろいろな種類があるから。」
物子「バッタ目に共通の特徴には、鳴くこともあるんじゃないの。」
博「そうだよね。コオロギも鳴くし、キリギリスも鳴くものね。でもバッタって鳴くんだっけ?」
探偵「バッタ目に鳴く虫がたくさんいることは確かだね。クツワムシはキリギリスのなかま、マツムシ・スズムシ・カンタンなどはコオロギのなかまで、どれもはねとはねをこすり合わせて鳴くのは知っているね。バッタのなかまにも、はねにある"やすり"を足でこすって鳴く種類が多い。でもイナゴには鳴く虫がいないんだ。」
→ オンブバッタ・ショウリョウバッタのなかま
→ トノサマバッタのなかま
→ イナゴのなかま
→ フキバッタのなかま
→ 自然探偵のトップへ
→ 平塚市博物館トップへ