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平成14年7月

平塚の考古資料50選

50. 泡盛酒を入れた容器(壺屋焼の壺

遺跡名 宮ノ脇遺跡(平塚市平塚字宮ノ脇)
大きさ 口径14.6 ㎝、高さ67.5 ㎝
年 代 近代縲恁サ代

宮ノ脇遺跡3 号ピットから出土した壺屋焼の三耳壺です。肩の部分に進入禁止のような線刻、「十」と横線の墨書、底部の外面に「十」の線刻が施されています。3号ピットからは江戸時代、近・現代の陶磁器が出土し、近・現代頃の塵穴と考えられました。
壺屋焼とは沖縄で江戸時代から焼かれている焼き物で、本資料は荒焼(アラヤチ)と呼ばれる素焼きの壺です。明治時代から昭和にかけて沖縄特産の泡盛酒は縄に巻いた大壺に入れ、沖縄県から本土へ大量に船で輸送されました。こうした輸送方法はビン詰めが普及する昭和33 年頃まで続いたようです。
本例も泡盛酒の酒壺としてはるばる沖縄県から輸送されたものと考えられます。近代平塚の人々が泡盛を愛飲したことや、はるか沖縄と平塚との食料を通した交流を物語る資料として興味深いものです。


壺屋焼の壺

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