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平塚の考古資料50選

48. 密教に関係した道具(五鈷杵と錫杖頭

遺跡名 厚木道遺跡(平塚市中原上宿字山王脇)
大きさ 五鈷杵 長さ7.2 ㎝
     錫杖頭 高さ10.3 ㎝ 
年 代 江戸時代(17 世紀後半)

五鈷杵は古代インドの武器が起源です。心の煩悩を打ち砕き、仏性を目覚めさせる象徴として密教法具に取り入れられ、古くは空海・最澄らが中国から日本に伝えました。本資料は懐中用ともいえる小型品ですが、両端の中鈷・脇鈷とも先端が尖り、中央部の鬼目と呼ぶ半球状の突起や2 条の紐でくくる蓮弁飾が細密な沈線で表現された優品です。
錫杖は僧侶が仏道修行の際に用いる杖です。本品は杖の頭部で輪の頂に宝塔を置き、5 個の遊鐶が付いています。沈線で蓮弁飾等をやや省略して表現しています。杖本体との接続部は細く、全長1 m程の手錫杖と推定されます。
これらの出土地点は明治元年に廃寺となった得願寺のかつての墓域で発見された近世墓です。古義真言宗の得願寺は、中原御殿の鬼門鎮護のためにおかれた山王社(現在の日枝神社)の別当寺です。藤沢市の同宗派歴代住職の近世墓の出土例から、本例も得願寺に関係した僧侶の副葬品と考えられます。当時の埋葬習俗を示す稀少な資料です。


五鈷杵と錫杖頭

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