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平塚の考古資料50選

32. 掘立柱建物跡から出土した舶来の仏具(佐波理匙

遺跡名 山王A遺跡(平塚市四之宮字山王)
大きさ 全長26 ㎝、柄の長さ19 ㎝
年 代 奈良時代(8 世紀)

山王A遺跡第4 地点の1 号掘立柱建物跡の柱穴から出土しました。建物の規模は桁行4 間・梁行3 間(9 m× 5 m)を測る大型で、南北に向いています。匙は柱穴の掘方の覆土上層から、須恵器甕の破片に置かれた状態で出土しています。この出土状態から、土地の神を奉り、建物の安全と長久を願って埋納された鎮壇具と考えます。この匙は銅に少量の錫と鉛を混ぜた合金で、佐波理と言われています。佐波理は飲食器(碗・皿・匙・箸)に使われ、官衙や寺院から出土しています。
聖武天皇の遺品が納められている奈良県の正倉院南倉の佐波理匙は、国産ではなく新羅からの輸入品である可能性が高いと言われています。この佐波理匙は正倉院のものと形態・大きさ・材質が同じであり、しかも、完形で全国的にも出土事例が少ないことなどから、大変貴重な資料と言えます。この点から、この1 号掘立柱建物も国衙の中で重要な施設の一角をなすものと考えます。


佐波理匙

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