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平塚の考古資料50選
21. 弥生時代の米(炭化米とおにぎり状炭化米)
遺跡名 大久保遺跡(平塚市北金目字大久保)
北金目塚越遺跡(平塚市真田字上ノ原)
大きさ 炭化米 重さ5,341.2 g(約614,000
粒)
おにぎり(大) 径5.4 ㎝× 10.2
㎝
年 代 弥生時代後期(3 世紀)
真田・北金目地域では、弥生時代後期から古墳時代・中世の各時期のコメが見つかっています。特に弥生時代の「コメ」には特筆すべきものがあります。
大久保遺跡からは5,341.2 g(6 升2 合5.3 勺)もの炭化米が出土しました。これまでに神奈川県で見つかった炭化米の総量をはるかに凌ぐ量です。1
軒の住居跡からこれほどの量のコメが発見された例は、全国的にも非常に貴重なものです。
また、北金目塚越遺跡から出土した炭化米は、おにぎり状に固まった状態で発見されました。調理後のコメが見つかる例は非常に貴重で、弥生時代後期のものとしては全国で3
例目となるものでした。
これらの炭化米から6 点をDNA分析に掛けました。その結果、温帯種のジャポニカと熱帯種のジャポニカが混在していることがわかりました。その比率は1:2
で、熱帯種のジャポニカが多く確認されました。
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