みんなの自然アルバム 第2号(2005年3月)
このアルバムは、平塚とその周辺(相模川金目川流域・丹沢箱根・大磯丘陵・湘南など)で撮影された自然の写真を集め、記録として残していくために作りました。動植物をはじめ、いろいろな自然現象を写した写真をお寄せください。投稿はいつでも受け付けていますが、おおむね毎月20日までに寄せていただいた写真を次の月に掲載する予定です。
雑種のカモ 劔持瑞穗 | |
2005.2.2 平塚市鈴川(東橋上流) | |
博物館からのコメント/ 左の写真の左側に写っているのはオスの「ヒドリガモ」です。しかし、右側の個体は目の後ろに 緑色に光る帯があり、また脇腹の色も紫がかっています。この特徴は「アメリカヒドリ」という種類 のものですが、あごのあたりにまだら模様がない点はヒドリガモに一致します。こうしたことから、 この個体はヒドリガモとアメリカヒドリの雑種(あいのこ)と考えられます。右の写真の個体は、や はり目の後ろに緑色の部分がありますが、その大きさが小さく、その他の特徴からみて雑種で はなく、ヒドリガモの個体変異と推定されます。 |
タイワンリスのかじったタブノキの樹皮 | 元気のないタヌキ |
2005.1.24 葉山町森戸川 (藤田芳規) | 2005.1.22 座間市(岡根武彦) |
博物館からのコメント/ タイワンリスは台湾原産で、飼われていたものが 野生化した外来動物です。神奈川県では、江ノ島 付近で逃げ出したものが増えたと考えられており、 藤沢・鎌倉周辺で多く見られます。近年では、分布 をどんどん広げており、三浦半島の丘陵地や、横浜 市内の緑地で見かける機会が増えています。平塚 では、まだ定着のきざしはありませんが、今後、注 意を要する動物です。写真のような食べ跡を見かけ た方は情報をお寄せください。 |
博物館からのコメント/ 撮影者から、このタヌキは疥癬(かいせん)にかかっ ているようだとのお話しがありました。疥癬は、皮膚病 で、もともとは飼われているイヌのよくかかる病気でし たが、タヌキが里近くで見られるようになるとともに、野 生のタヌキの間にも流行し、そのために多くの個体が 命を落としたと考えられています。人間社会が野生動 物に与えた影響の一つとして記憶せねばならない事件 の一つでしょう。 |