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平成14年7月

平塚の考古資料50選

40. 官人か僧侶に使われたものか(「平」銅印

遺跡名 構之内遺跡(平塚市中原上宿字構之内)
大きさ 縦2.96 ㎝、横2.88 ㎝、高さ3.1 ㎝
年 代 平安時代(10 世紀)

構之内遺跡第3 地点の12 号住居跡から銅印「平」が発見されました。この住居跡の床下からは身分を象徴する石製鉈尾や祭祀に使われる石製有孔円盤が出土していますので、特殊な住居と考えられます。県下での銅印の出土例は、厚木市の飯山出土の「契」と大磯町の馬場台遺跡の「真」があります。前者は出土した場所の性格がよくわかっていませんが、後者の馬場台遺跡は官衙的な性格が考えられています。
一般に銅印は官衙・寺院・豪族居館から出土する事例が多く、また文字も一字のものが多く見られます。その用途には公印と私印に区別されます。本遺跡の印は私印で、文字は吉祥的な意味合いが強く、官人か僧侶が使用していたものと考えられます。なお、本地点では幅9 mの駅路(東海道)が発見され、国府域のほぼ中央を通り、8 世紀前半に造られたことがわかりました。




銅印


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