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「平野の砂 2」
■相模平野と沖積層(2)
相模川下流域の相模平野は海が作った平野と川が作った平野とが複合してできています。相模川と花水川・渋田川に囲まれた地域は、海成の砂が厚く堆積してできた地域で、砂州・砂丘地帯を作っています。この北側には相模川が運んだ土砂を堆積した相模川の河成平野があり、渋田川以西には金目川の河成平野が広がっています。下図には、砂州・砂丘列を作る東西性の高まり、金目川平野の扇状地性の等高線、相模川平野の自然堤防地形などが読みとれます。
■相模平野の地下断面
相模平野は、2万年前の氷期の谷を埋めて最下位に相模川の礫層があり、それを埋めて内湾にたまった泥層がのり、上部に厚い砂層が20m以上重なっています。標高0m付近には海浜の砂礫層が連続的に見られます。この砂層を削って相模川と金目川の低地(礫層と泥層)が表層を作っています。城所から豊田の地下には、かつての相模川の埋没した段丘礫層とそれを覆うローム層があります。これは氷期の相模川が当時-25〜33m付近に流れていたこと示しています。
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