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−相模川・金目川・酒匂川流域編−
堆積岩(丹沢の凝灰岩類 4)
▲含円礫安山岩質火山礫凝灰岩 | ▲デイサイト質軽石質凝灰岩 |
道志村大渡・道志川 | 津久井町青野原・道志川 |
斜長石斑晶を多量に含む多孔質の灰色の安山岩礫を多量に含んでいます。その他、色調や岩相の異なる多種の火山礫を含み、角が丸みを帯びた礫がいくつか認められます。こうした円礫が含まれていることは海底火山が海面上に出ていたことを示しています。 | 白色の軽石を極めて多量に含む凝灰岩です。軽石は一定方向につぶれ、軽石を埋める基質の方が少なくなっています。こうした軽石凝灰岩は水中火砕流(軽石流)堆積物が流下した本質の(初生的な)堆積物と考えられます。 |
▲デイサイト質軽石質凝灰岩 | ▲デイサイト質軽石質凝灰岩 |
相模原市田名高田橋・相模川 | 津久井町青野原・道志川 |
1〜3cm大の白色の軽石を多量に含む緑色の凝灰岩ですが、基質の方が多くなっています。岩石全体に亘り、粒度が不揃いで塊状であり、層理を示す縞はありません。中に暗緑色の岩石片が含まれています。これも本質的な水中火砕流堆積物と考えられます。 | 白色の斑点は軽石で火山ガラスからなりますが、脱ガラス化作用を受け変質しています。この岩石は軽石を多量に含んだ凝灰岩で、縞をなしていることからみると、火砕流の二次堆積物の可能性があります。 |
▲含セラドナイト デイサイト質軽石質凝灰岩 | ▲デイサイト質軽石質凝灰岩と粗粒凝灰岩の成層 |
厚木市七沢弁天の森・玉川 | 秦野市水無川上流・本谷川 |
特徴的な青緑色の斑点を含んだ凝灰岩です。この青緑色は軽石の火山ガラスが変質してセラドナイト(白雲母系の粘土鉱物)となったものです。水に濡れると青色がとてもきれいです。玉川流域ではこうした岩石が良く見られます。これも水中火砕流堆積物と考えられます。 | 下側にデイサイト質の軽石質凝灰岩が、上側にデイサイト質の粗粒凝灰岩が重なっています。軽石凝灰岩は本質的な火砕流堆積物であり、縞状の粗粒凝灰岩はその下位につくグランドレイヤーと呼ばれる層で、移動する火砕流の先端部に形成されるものといわれます。従って写真は地層の上下が逆になっていることになります。 |
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