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<馬入水辺の楽校 生きもの調べの会> | 2002.11.1 No.4 |
●10月の活動
10月13日(日)
10月の生きもの調べの会は、セイタカアワダチソウとイシミカワの塗り絵図鑑を作りました。イシミカワはとげとげした茎を持つつる草で水辺の楽校では、オギの茂みによくからんでいます。その花は緑色の目立たないものですが、実はルリ色に熟してとてもきれいなものです。
魚にくわしい永井紀行さんが参加してくれたので、上流のワンドで魚調べをしました。コイ・ギンブナ・ボラなどの常連に混ざってヌマチチブが見つかりました。
●水辺の楽校にシロヘリクチブトカメムシ登場
シロヘリクチブトカメムシは、おもに西日本に分布するカメムシで、神奈川県では1998年に茅ヶ崎市で初めて記録されました。発見者の岸一弘さんによると、その後厚木市・座間市・川崎市・横浜市でも発見されたとのことですが、県内ではまだほとんど知られていない種類と言えるでしょう。この種類のように、もともと南方にすんでいて、近年になって見られるようになった昆虫としては、ヨコヅナサシガメ・ナガサキアゲハ・ムラサキツバメなど多くの例があり、温暖化の影響ではないかと考えられています。このカメムシの今後の動きに注目していきたいと思います。
10/13に見つかった成虫 | 10/8に見られた5令幼虫 | 9/10に見つかった3(4?)令幼虫 |
●びっくり巨大キノコ(オニフスベ)
10/19に行われた「水辺の楽校秋祭り」の日に、風車の近くの木立の中で巨大なキノコが見つかりました。これはオニフスベという種類で、よく竹やぶに発生するものです。もう熟していて、手でたたくと、もわっと雲のように胞子が舞い上がりました。
●にぎわうセイタカアワダチソウ
一面にまっ黄色い花を咲かせているセイタカアワダチソウは北アメリカ生まれの帰化植物です。他の植物を圧して広がるので嫌われることが多い種類ですが、虫たちには人気があって、水辺の楽校でも多くの虫の姿が見られます。その多くは、キタテハのように成虫で冬越しをする種類で、秋の最後の食事に花を訪れているようです。
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