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民俗探訪会
相模湾の民俗 第31回 「真鶴の漁業を学ぶ」 2014年9月3日

 真鶴町ではイセエビをとる刺網漁が伝統的に盛んです。岩と真鶴にて、現役の刺網漁師からお話をうかがいました。刺網について学びを深める一日となりました。
 ★行程:真鶴駅~青木釣具店~真鶴町民俗資料館~岩漁港(昼食)~如来寺跡~岩漁業協同組合~鯖大師~真鶴港~宮前バス停-真鶴駅  参加者18名

マイカの一夜干し 真鶴町民俗資料館見学
▲マイカの一夜干し 真鶴駅前の青木釣具店にて 真鶴町民俗資料館見学
如来寺跡の石窟 岩漁業協同組合
如来寺跡の石窟 閻魔大王をはじめとする十王や地蔵菩薩の石造が安置されている。 岩漁業協同組合

岩漁業協同組合事務所にて、組合刺網部会長の漁師さんにお話をうかがう。
定置網 岩の定置網では、1月はヤリイカ、2~3月はイシダイ、3~4月はブリ、4~5月はアジが中心。8月頃までカマス漁、9月からはワカシ、ボラ、ソーダガツオが主な漁獲である。
イセエビ漁 岩では8人が刺網漁をおこなっている。刺網の主たる獲物はイセエビである。6~7月は産卵のため禁漁だが、それ以外は年間通して操業している。毎日、夕方に網を仕掛け、夜明け頃に網を上げる。昼間は石の下などに いるイセエビが、暗くなるとエサを食べるために動き出し、網に引っかかる。イセエビ漁でいちばん大変なのは網の修理で、毎日やらなければいけない。
真鶴道路 真鶴道路の灯りが少ないのは漁のためである。

岩漁業協同組合の神棚
岩漁業協同組合の神棚
中央に「海上安全 青峯山」の旗が下げられている。青峯山は三重県鳥羽市にある山で、志摩の海女や漁師の信仰があつい。だるまは、平塚市の荒井だるま屋製。
刺網 岩漁港
▲刺網   岩漁港
鯖大師より望む定置網 鯖大師にて
▲鯖大師より望む定置網 鯖大師にて 「海上安全大漁満足」「水難溺死横死者魚貝群類等供養塔」の回向柱が立つ
鯖大師 青峯山の船旗を掲げた漁船
▲鯖大師 右手のお堂に鯖大師が祀られ、左奥には「海上安全」と刻まれた地蔵菩薩石像が安置されている。 青峯山の船旗を掲げた漁船 真鶴港にて。大正10年以降、真鶴には志摩の海女が出稼ぎに来て土地の海士と結婚し、志摩の習俗を伝えたという。
刺網の補修

◀刺網の補修 真鶴港にて
 真鶴の刺網漁師は13人ほど。午前零時に起床し、網を手作業で上げ、エビを外して市場へ出す。毎日、網についたゴミ(海藻)を取り、破れた網を補修する。網は、岩に当たって切れたりイシガニに破られたりする。アンバリを使って網をすく。

★次回:2014年11月5日(水) 「相模湾の民俗32 小田原の漁業を学ぶ」」  

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