相模川の左岸にある茅ヶ崎市側の平野には、砂丘地帯を切り込んで自然堤防が広く分布しています。砂丘地帯は海岸から高座丘陵の南側まで分布しますが、円蔵から室田にかけて古相模川により大きくえぐられています。東海道はこの侵食された砂丘列の北端部を走り、低地側には河道の名残として千の川が流れています。寒川一の宮・田端・荻園・西久保・円蔵等には幅広い自然堤防と旧河道が分布しています。西久保〜円蔵付近の旧河道の分布を見るとかつての川は浜之郷の鶴嶺中学校から鶴が台団地を経て、鶴嶺高校付近で大きく曲流し、千の川に流れていたことを推定できます。 対岸の平塚側には自然堤防の分布が悪いことから考えると、かつての相模川は主として茅ヶ崎市側を流れていたことがわかります。即ち相模川は、東から西へ流路を移動してきたことが知られます。砂丘は甘沼〜香川の列が最も北にあるもので、平塚市域の真土〜中原の列に連続するものと考えられます。 | |
砂丘地帯と削り込む相模川低地(室田) | |
寒川の自然堤防 | |
茅ヶ崎付近の地形(陸地測量部 明治24年1/20000平塚駅・藤沢) | |
相模川左岸の地形分類図 | |
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