平塚の地形地質 (4.平塚・平野の地形)

自然堤防に埋もれた砂丘

最終更新 1998年5月

豊田の砂丘列の西側は法蔵院東で鈴川の自然堤防に覆われています。しかし、平塚・伊勢原線の新道工事に関わる発掘調査で、自然堤防下に砂丘砂が埋没していることが確認されました(図)。この遺跡からは古墳時代以降の遺構が見いだされており、住居址よりも井戸址や溝状遺構など水に関わる遺構が多くみられます。ここでは、弥生中期後葉〜後期の土器も数多く見つかっています。  また、平等寺の鈴川河川改修の折りには、江戸期宝永年間の火山灰の下位80cmにある、自然堤防の礫混じり砂層から多量の馬の骨と共に、弥生時代の土器が出土しています。こうした考古資料は自然堤防の形成時期を考える上での貴重な資料となります。

自然堤防堆積物からの馬骨

豊田の鈴川堤防の崩壊

豊田本郷(平塚伊勢原線新道)での埋もれた砂丘
砂丘の上に自然堤防や湿地性の堆積物が覆う。(「豊田本郷」より作成)