ガイドブック 星空博物館 (第2章 太陽と月の現象)

太陽と虹

平成15年3月発行




 太陽の光は、中に赤や青、きいろなどさまざまな色を含み、これらが合成されて白っぽく見えているものです。光は密度のちがう物質、空気から水やガラスなどに出入りするときには「屈折」といって、曲がる性質があります。曲がり具合は色によって少しずつ異なります。虹は空中の水の粒の内側で反射した光を見ているものですが、その光は粒からの出入りの時に曲がり具合によって色が分かれ、あのようなきれいな色彩に見えるのです。
 写真では虹の外にもうひとつ薄い虹が見えます。これは水滴の中で光が二度反射したもので「副虹」と呼びます。副虹は、色の並びが裏返しになっています。

太陽ハロ

 右の写真は「太陽ハロ」と呼ばれ、薄雲を作る氷の粒が光を屈折させて見えるものです。これも時に色づいて見えることがあります。同様に、氷の粒への出入りの際に、色が分かれるためです。
 レンズを用いた望遠鏡の欠点とされる「色収差」というにじみも、こうした光の性質によるものです。