ガイドブック 星空博物館 (第3章 太陽系の星たち)

リングの詳細 カッシーニの空隙(くうげき)

平成15年3月発行


リングの詳細
 リングがどうしてできたのか、はっきりとはわかりませんが、土星の重力が強く、土星が誕生するときに近くにあった氷や岩石が1つの大きな衛星にまとまることができずに、いまも回り続けているのだろう、と考えられています。
 リングには外側から、E、G、F、A、B、C、Dと名前がついています。このうち小型の望遠鏡でよく見えるのはA環とB環です。リングは全体の幅は、数十万kmにも及びますが、その厚みは非常に薄く、せいぜい数kmくらいだろうと考えられています。
 その後リングは内側にC環が発見され、アメリカの惑星探査機ボエジャーによって、外側の暗いリングが見つかり、いまでは土星には7本のリングがあることがわかっています。

土星(1988年7月6日)
 リングをよく見ると、黒く細い隙間が見られますが、1675年、当時のパリ天文台長のカッシーニが発見しました。土星の環が外環(Aリング)と内環(Bリング)に分かれていることを発見し、それ以来これをカッシーニの空隙(くうげき)」と呼んでいます。