ガイドブック 星空博物館 (第3章 太陽系の星たち)

イリジウムフレア

平成15年3月発行

 イリジウム衛星はアメリカの衛星電話会社が打ち上げた通信衛星です。全部で66機打ち上げられ、常に頭上を通るように計算されています。衛星の本体は決して明るく見えることはありません。しかし,反射率の高い金属の平面アンテナを3枚搭載しており,時折,このアンテナに太陽光線が反射した光が、全反射して見えることがあります。この衛星と私たちとの距離などで明るさはまちまちですが、最大−8等級という金星をはるかにしのぐ閃光(フレア)となる場合もあります。
 継続時間は数十秒程度と短いのですが,空の暗闇の中から突然きらりと輝きだし,次第に光を失っていく様子は一見の価値があります。

 イリジウム衛星は姿勢がある決まった角度で制御されていますので、衛星位置・太陽位置・アンテナ角度などを考慮すると、フレアがいつ見えるのかを計算で求めることができます。
観察する場所で何時、何処を見上げればみられるか、計算をしてくれるサイトや計算ソフトがありますので、確かめてから見ると良いでしょう。

イリジウム衛星の観察情報サイト
http://www.oka.urban.ne.jp/home/mishima/iridium/index.htm#kansatu
http://kaicho.pobox.ne.jp/kaihatsu/ir−track.htm

イリジウムフレア