ガイドブック 星空博物館 (第1章 観察の前に)

星はいつから見えるか

平成15年3月発行

 「いちばんぼしみつけた」と言いますが、星は、何時になれば見えるのでしょう?
 これは意外にむずかしい質問です。季節によって日没時刻は変わりますし、また、星の明るさによって見え始める時間が異なるからです。金星や木星のような、日没後すぐに見える明るい星がいつも空にあるとはかぎりません。さらに、候補の星が天頂にあるか夕焼けに埋もれているか、空の透明度や、探す人が候補の星をあらかじめ知っているかなどよっても違ってくるでしょう。
 目安として申し上げると、ベガ、カペラ、アルクトゥルスなど0等くらいの明るい星は、日没からだいたい20分くらいで見えてくるようです。1等くらいの星だと、もう数分かかります。日没から30分くらいたてば2等星も見つかり、40分後くらいにはもう次々に星が見つかって数え切れなくなってきます。
 これはなかなかに感動的ですので、ぜひ一度お試しを。日没からピクニック用のシートなどを敷いて仰向けにころがり、星を数え、誰かに時刻と星の数を記録してもらうとよいでしょう。空の色なども書きとめておくと、あとでリアルに思い出せます。

平塚の日出没時刻(1月〜6月)
年により1〜2数分変わります

平塚の日出没時刻(7月〜12月)
年により1〜2数分変わります