ガイドブック 星空博物館 (第3章 太陽系の星たち)

エッジワース・カイパーベルト天体

平成15年3月発行


エッジワース・カイパーベルト

 冥王星の更に外側にも太陽系の仲間の天体が存在していることがわかって来ました。これらの天体は小惑星と同様に小さなものであり、太陽系の誕生時からそこに存在していると考えられています。この種の天体は1992年以降いくつも発見され、その総数はすでに500個を越えています。今後その数は数万から数十万個に増えて行くことでしょう。
 これらの天体はその存在を予測した科学者の名前を取ってエッジワース・カイパーベルト天体と呼ばれていますが、カイパーベルト天体という省略形がよく用いられます。カイパーベルト天体の軌道半径は30〜500天文単位の範囲にあり、黄道上に広がっています。彗星核と同様の氷の小天体であると考えられています。




オールトの雲

これより先数万天文単位から10万天文単位までオールトの雲になって太陽系全体を丸く覆っていると考えられています。これは長期彗星の巣であり、エッジワース・カイパーベルトが短期彗星の巣であるというのが一般的な見方になってきています。