いん石−宇宙の情報箱 (いん石はどこから)

流星と隕石

最終更新 1998年5月


いん石の軌道

「小さくて大気中で消失するものが流星で、大きくて地上に到達するものが隕石だ」と考えられていました。
今でもそう思われている人も少なくありません。しかし
・流星雨の時に隕石が多く降った例がない
・流星物質の密度が平均0.3g立方センチに対して隕石の密度は平均3.5g/立方センチでその差がありすぎる
この2点から、この考えは正しくないと考えられるようになり、その後、1959年チェコスロバキアで落下したプリブラム隕石の眼視による観測や、1970年アメリカオクラホマ州に落下したロストシティ隕石、1977年カナダアルバータ州に落下したイニスフリー隕石、これらの落下をカメラで捕らえ、その軌道を算出したところ、小惑星帯からきたものと考えて間違えないだろうということになり、
・流星は彗星が起源   
・隕石は小惑星が起源   
という考えが一般的になりました。
今では赤外線分光スペクトルで小惑星の観測をし、隕石と小惑星は似た構成を持っていることが確かめられています。