火星大接近 2003 (火星へ行った探査機)

水は存在を調べるマーズ・オデッセイ

平成15年秋季特別展図録 平成15年10月発行

 「2 0 0 1マーズ・オデッセイ」とは、その名も「2 0 0 1年宇宙の旅」(2001: A Space Odyssey)にちなんで名付けられた、2 1世紀最初の火星探査となる探査機です。2 0 0 1年4月に打ち上げられ、7ヶ月後、2 0 0 1年1 0月2 4日に火星の人工衛星となり、観測を開始しました。
 この探査機の目的は、火星環境が地球上の生命が生存する可能性がある環境なのかどうかを調べることです。そのため、火星の表層の水の痕跡や地下にあるといわれる氷の存在、地表の鉱物の分布、放射線の環境などを調べます。過去の生命だけでなく、近い将来予定される、有人火星探査のときにも火星が人間にとって住みやすい環境であるかどうかを調べるのも目的です。
 この探査機は、2 0 0 4年初頭に火星に到着する予定の「マーズ・エクスプロレーション・ローバー」の通信を中継することにも使われます。

マーズ・オデッセイ NASA