オリオン座の一等星リゲルのすぐ西から三等星以下の目立たない星の列が西に向かい、くじら座の近くで大きく蛇行して東に向かい、そのまま南の地平線のかなたにくだってゆきます。地平線の下には平塚では見えませんが、エリダヌス座の一等星、アケルナルが輝きます。アケルナルは、南九州では地平線ぎりぎりに上ってきます。エリダヌスとは川の名前で、この川の岸辺には美しいこはくが採れるという神話があります。太陽の神アポロンにはパエトンという男の子がいました。ある日お父さんのアポロンが乗る、毎日空を東から西へかけめぐる太陽の馬車を盗みだし、天の道をかけ巡っていたところ、道のわきにいた大さそりに馬がおどろき、突然暴走しはじめました。天の道をはずれた馬車は地面にぶつかりそうになって地上を焼きこがしたり、大変なさわぎを引き起こしました。それを見ていた大神ゼウスは雷を投げつけて馬車を止めましたが、パエトンはほうり出されてエリダヌス川に落ちて死んでしまいました。パエトンの姉妹はなげき悲しみ、川のほとりで泣き続けているうちに体はポプラの木になり、なみだはこはくになったといいます。 |
エリダヌス座 |
エリダヌス座の写真 |