秋から冬にかけて北の空に五つの星が作るWの字形が見られます。これがカシオペヤ座です。秋、西空に見える天の川は、夏の大三角形の中を通り、北の空へその流れを細めながら続いています。その中にカシオペヤ座は全身をうずめています。ギリシャ神話ではカシオペヤは古代エチオペヤの王ケフェウスの妃です。ある時、自分の美しさを鼻にかけ「海に住む妖精のネ−レイドスたちよりも私は美しい」といいふらしたため、海の神ポセイドンの怒りにふれてしまいました。ポセイドンはエチオピアの海岸に化けくじらティアマトウを出没させ、大津波を起こさせました。こまった王は神のおつげを聞くことにしましたが、そのおつげはなんとアンドロメダ姫を化けくじらのいけにえにしろ、というものでした。エチオピアの人々を救うため王はアンドロメダ姫を海岸の大きな岩にくさりでしばりつけてしまいました。アンドロメダ姫を見つけた化けくじらは姫めがけて襲いかかってきました。ちょうどその時です。天馬ペガススに乗ったペルセウスが通りかかりました。メドウサの首をもって宮殿に帰る途中だったのです。姫を救うため化けくじらにメドウサの首をみせつけました。さしもの化けくじらもたまらず、石に変わってしまった、と言います。こうしてアンドロメダは無事に助け出され、ペルセウスと結ばれたと言います。こんな騒ぎを起こしたカシオペヤは、罰としてイスに座ったままで一晩中天をまわり続けることになりました。それで今でも北極星のまわりを地面に沈むことなくまわり続けているのだそうです。 |
カシオペヤ座 |
カシオペヤ座の写真 |