平塚の星空 (四季の星座)

夏の星座  へび・へびつかい座

最終更新 1998年5月

へびつかいへび,夏の大三角形を、ベガ〜アルタイルの線を軸にくるりと裏返すと、デネブの反対側にある、二等星ラス・アルハゲ(蛇を持つものの頭の意味)が見つかります。この星を頂点に巨大な将棋の駒の形に星がならんでいるのがへびつかい座です。へび座はその底辺を使い、頭部をかんむり座の方へ、尾部をアルタイルの方へのばします。へびの姿は真ん中をへびつかい座に取られているので、ひとつの星座でありながら頭部と尾部のふたつに分かれているのです。へびを持つ巨人の姿は、ギリシャの医神アスクレピオスに見られています。アスクレピオスは太陽神アポロンとコロニス(→からす座の話)の息子でした。コロニスの死後、残されたアスクレピオスはケンタウルスのケイローン(→いて座)に育てられ、やがて死者すら生き返らせるほどの名医になりました。ところが生死に関する特権が人間に侵されることを恐れた神々は(人間と神の最大の違いは、神は不死で人間はいつか死ななければならないということだったのです)、アポロンの反対を押し切り、ゼウスの雷撃によって彼を滅ぼしたのでした。人々とアポロンの悲しみはなみたいていではありませんでした。そこで神々はふたたび相談のうえ、アスクレピオスを神々の列に加え、夜空の星座にしたのだということです。

へび・へびつかい座

へび・へびつかい座の写真