自然探偵と夏ヅタ冬ヅタ （2003.10）博「ねえ、探偵、今日は参考意見（さんこういけん）を聞きたいんだけど。」
探偵「なんか、むつかしそうな話だね。」
物子「私たちの学校の校舎に、ツタがからまっているカベがあるの。」
探偵「へえ、いいね。」
博「でしょ、でしょ。ところがね、PTAからツタをはがすべきだっていう話が出たんだって。」
物子「それで、校長先生が私たちに意見を聞いたわけよ。どうしたらいいか、みんなで考えてごらんって。」
探偵「PTAでは、どうしてツタをはがすべきだということになったのかな。」
博「みっともないっていう意見が多かったらしいよ。」
探偵「『ツタのからまるチャペルで・・』なんていう歌があってね、ツタが生えていると雰囲気のいい建物だって思う人が多いはずなんだけどなあ。甲子園球場だってツタがからんでるよね。」
物子「落ち葉がジャマという意見もあったみたい。」
探偵「どんな木だって落ち葉は落ちるし、その掃除くらいみんなでできるよね。」
博「毛虫が出て危ないという人もいたって。」
探偵「確かにケムシがつくことはあるけど、ドクガのなかまじゃないから別に心配はいらないよ。」
物子「よかった。これで、生徒の意見をまとめられるわ。私たち、ツタのカベってけっこう気にいっているのよね。」
探偵「ところで、君たち、ツタには夏ヅタと冬ヅタの２種類があるのを知っているかい？学校のカベにからんでいるのは、夏ヅタだけど、ついでに冬ヅタのことも知っておいてほしいな。」
→ 夏ヅタ冬ヅタ
→ からまる、からまる
→ よじ登る根
→ いろいろな形の葉
→ 鳥の来る実