アブラムシの卵 (2004.3)
探偵「みんなにぜひ見てもらいたいのが、アブラムシの卵だな。」
博「アブラムシって、あのアリマキのこと?」
物子「アブラムシも卵で冬を越すなんて考えてもみなかったわ。」
探偵「いちばん目立つのはね、クリの木につくクリノオオアブラムシという種類の卵だ。10cm巾くらいで、黒い卵がびっしりついている。まるでコールタールをぬったみたいだから、遠くからでも見つかるよ。もっとも、クリを作っている人にとっては害虫(がいちゅう)だからどんどん駆除(くじょ)もされるけどね。」
博「卵がつやつやして、虫めがねで見るとすごくきれいだね。」
物子「でも、ちょっと不気味な感じもするわね。」
探偵「春になって、木の芽が開くと、すぐにアブラムシがつくでしょ。どこから出てくるのか不思議だったんだけど、このイロハモミジの冬芽を見たら、答えがあった。冬芽と枝のすきまにアブラムシの卵が産んであったんだ。」
博「ほんとだ。クリノオオアブラムシよりも小さいけど、つやがあるところなんかよく似てるね。」
物子「もしかして、こういう卵が冬の間の小鳥の餌(えさ)になるのかしら。」
探偵「いいところに気づいたね。エナガみたいに小さな鳥が、枝先を探し回っているものの一つがこういう卵なんだろうね。」
クリの幹についたクリノオオアブラムシの卵 | イロハモミジの冬芽についたアブラムシの卵 |
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