水辺に生える日本のハーブ (2007.7)
物子「探偵が、薬味(やくみ)はハーブだって言ったでしょ。そうすると、ワサビはぬかせないわね。」
探偵「その通りだ。ワサビは、日本にしかない植物だから、代表的な日本のハーブと言えるね。ワサビには殺菌効果(さっきんこうか)もあるから、お刺身にそえるのは生ものがくさるのを防ぐ役目もあるんだ。」
博「ワサビはどういう所で作るの?」
探偵「ワサビは水辺に生える植物なので、渓流沿いにワサビ田というのを作って栽培する。相模川流域では、山梨県都留市などの桂川上流部にたくさんのワサビ田がある。神奈川県の愛川町でもワサビを栽培しているらしいから、ようすを調べてみるといいかもね。」
物子「セリは、田んぼのわきの小川なんかにも生えているわよね。セリつみに行ったことがあるわ。」
探偵「セリはミツバと同じセリ科の植物で、香りづけというよりは、葉自体を食べるといった方がよいかもしれないね。でも、香りを楽しむという意味で、ハーブにいれてもいいだろう。」
博「セリは春の七草の一つだよね。」
探偵「さて、もう一つ、水辺の植物を利用したハーブにヤナギタデという種類がある。お刺身にそえて、赤い小さな芽生えが入っていることがあるでしょ。紅タデと言って、ヤナギタデの芽生えを使う。ピリッと辛い(からい)のが特徴だね。ヤナギタデは川岸の湿った所とか、休耕した水田などにたくさん生えているけど、葉をかむとその辛み(からみ)が分かるよ。「タデ食う虫も好きずき」ということわざがあるけど、それは辛い草でも食べる虫がいることから生まれたものだ。」
ワサビの花 | ワサビ田(伊豆半島) | セリの花 |
紅タデ(ヤナギタデの芽生え) | ヤナギタデの花 |