虫こぶを調べたきっかけは? (2006.5)
物子「私たち、自然探偵に中村さんを紹介してもらいました。今日は虫こぶのことをいろいろ教えてください。」
中村「はじめまして。私も観察を始めてまだ3年くらいですから、あまりくわしいことは分かりませんが、よろしくね。」
博「最初に聞きたいのは、中村さんが虫こぶに興味を持ったきっかけです。どうして調べようと思ったのですか。」
中村「今から3年ほど前の秋のこと、ある自然観察会でテイカカズラに二通りの実がなっているのに気づいた人がいたんです。君たちも知っているでしょうが、テイカカズラには右の写真の青い矢印のようなVの字型をした実がなります。ところが、その他に赤い矢印のような丸いものがついていたんです。その時に、リーダーからこれは"虫こぶ"だろうという話がありました。"虫こぶ"ということを聞くのが初めてだったので興味を持ちましたし、この近くでは調べている人がいないようなので、ぜひ自分で調べていこうと思ったわけです。」
物子「テイカカズラの虫こぶはどんな虫が作ったものなんですか?」
中村「図鑑で調べたところ、テイカカズラミタマバエという長い名前のハエが犯人だと分かりました。虫こぶをナイフで切ってみたら黄色い幼虫がでてきましたよ。」
博「中村さんは今まで何種類くらい虫こぶを見つけたんですか?」
中村「平塚から丹沢の山麓(さんろく)で観察していますが、だいたい150種類くらいですね。まだまだ見落としているものも多いと思います。」
物子「虫こぶを調べていて楽しいことはどんなことですか?」
中村「虫こぶの中にどんな虫がいるのか確かめる時はドキドキしますね。空っぽのことも多いし、なかなか正体が分からない虫こぶもありますが、それだけに調べがいがあります。」
テイカカズラミタマバエの幼虫<中村> |
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