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鳥の1日

野鳥の観察 (7.休息と睡眠)

鳥の1日

ガイドブック14 野鳥の観察 平成7年3月発行

昼と夜があることは、鳥の生活にも大きな影響を及ぼしています。いろいろな鳥について昼と夜の過ごし方を整理してみると、大きくみて3つのタイプに分けることができます。
1つは、多くの鳥にあてはまる昼行性の生活で、昼間のうちにすべての生活行動を行い、夜はねぐらで静かにしているタイプです。また、ゴイサギ・アオバズクなどは完全な夜行性で、昼間はねぐらで休み、夕方から夜明けまで行動します。タマシギなどの夜行性ですが夕方や明け方に活動のピークがあるようです。
また、第3のタイプとして昼夜性というべき種類もあります。昼も夜も活動するササゴイ、条件によって採餌と休息を昼にしたり夜にしたりするカモ類、昼間採餌して夜にさえずるエゾセンニュウなどがその例です。オオミズナギドリやウトウのように昼間は海上で採餌し、夜になってから巣に帰って給餌する海鳥もこのタイプに入るでしょう。
昼夜性の鳥の存在から分かるように、鳥にとっては長い時間まとまった睡眠をとる必要はあまりないようです。このことはなぜねぐらを持つかを考える上でも重要な意味を持っています。

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