野鳥の観察 (1.歩く)

かくれる

ガイドブック14 野鳥の観察 平成7年3月発行

とまっている鳥は、タカなどの外敵から身を守るために隠れていることもあります。茂みにじっとしているような時には、そうした意味も考えてみましょう。
回りの環境とよく似た色や模様を持ち、保護色が発達した種類では、身を伏せて隠れる行動がよく見られます。樹皮に似た模様を持ったトラフズクなどのフクロウ類、ヨタカ、キバシリはその代表です。トラフズクは警戒すると、体を細くしていっそう木の幹に似た外見になります。枯れ草に似たタシギの仲間もしばしば草の間にじっと身を伏せていることがあります。

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★行動の擬態
ヨシゴイ・オオヨシゴイなどサギ類の一部の種は、胸に縦斑があって、草の茎にまぎれやすいだけでなく、風に揺れる草の動きにあわせて体を左右に動かす特技も持っています。こうした習性は、外敵から身を守る上で大きな役目を果たしているのでしょう。巣にいる雛も同じような行動をとることができます。