野鳥の観察 (2.飛ぶ)

着地する

ガイドブック14 野鳥の観察 平成7年3月発行

飛行機にとってもっとも操縦が難しいのは着地の時だと言われています。たくみに空を飛ぶことのできる鳥にとっても、「着地」は「飛び立ち」とともに熟練した身のこなしを必要とされる場面です。
「着地」のようすをじっくり観察できるのは、水鳥が着水する時でしょう。はばたきをやめ、翼をいっぱいに広げて空気の抵抗を大きくし、開いたみずかきを前に伸ばして着水します。

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★尾羽の役割
着地の時には翼とともに尾羽も大きく広げられ、ブレーキの役割をしています。ネコに襲われたりして、尾羽のとれてしまった鳥を見ることがありますが、そうした鳥も思ったより普通に飛ぶことができます。しかし、着地の時にはさすがに不自由なようで、枝にとまりそこねそうになることがあります。尾羽のない鳥を見たら着地の観察をしてみてください。

★切りもみ降り
コロニーに帰ってくるサギ類などが真上まで普通に飛んで来て、いきなり失速するように降下することがあります。これは狭い場所に着地する時に便利な高度な飛行法といえるでしょう。カモ類でもよくそうやって水面に降りることがあります。