野鳥の観察 (7.休息と睡眠)

何羽で寝るか?

ガイドブック14 野鳥の観察 平成7年3月発行

鳥が何羽でねぐらをとるかは興味深い問題です。シジュウカラのように昼間は小群で行動しているのに夜は1羽づつに分かれて寝る鳥もあり、ムクドリやカラスのように昼間の小群がさらに集合して大集団で寝る種類もあります。身近な鳥のねぐらの場所と数、昼間を過ごす数を表にまとめてみましたが、どこに何羽でねぐらをとっているのかよく分かっていない種類も多いのです。どんな鳥でも、寝ている場所を見つけたら記録してください。
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       ・身近な鳥の秋冬のねぐら
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  種類    ねぐらの場所   数 (昼間を過ごす数)
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ハシブトガラス 林・竹薮    大群 小群〜中程度の群
オナガ     林       小群 ← 小群
ムクドリ    林・竹薮    大群 小群〜中程度の群
アトリ     林       大群 中程度の群
スズメ 幼鳥  樹木・竹薮   大群 中程度の群
成鳥 瓦のすき間等 単独〜2羽 小群
シジュウカラ  樹洞・巣箱   単独 小群
エナガ     茂み      小群 ← 小群
メジロ     茂み     単独〜2羽 小群
ジョウビタキ  茂み・軒下   単独 単独
ハクセキレイ  橋桁・樹木   大群 単独
キセキレイ   茂み      小群 単独
モズ      茂み      単独 単独
アオゲラ    樹洞      単独 単独
カワセミ    茂み      単独 単独
ヒメアマツバメ 巣      単独〜小群 単独〜小群
キジバト    樹木     単独〜小群 単独〜小群
ユリカモメ 海上 大群   中程度の群
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(←をつけたのは昼間の群れでそのままねぐらにつくもの)
★体を寄せ合って
鳥の中には、体を寄せ合って寝る鳥がいます。つがいで寝ているメジロやメグロ、小群で寝ているエナガはその例です。体を寄せ合うことは、防寒の意味とともに、群れのきずなを強める役割があると考えられます。
外国の観察では、キバシリやアマツバメ類が特に寒い夜に密集した群れを作り、寒さを防いでいる報告があります。日本の鳥もそうした行動があるのかもしれません。

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