Anguilla japonica | |
(ウナギ科) | |
もっとも味のよい淡水魚の一つで、蒲焼きなどの料理が好まれる。相模川などの漁業の対象としてもアユと並ぶ重要な魚で、さまざまな漁法が使われていた。円筒形の体は青みがかった黒で、背びれ、尾びれ、尻びれがつながって体をとりまいている。川の中下流に広く生息し、昼間は石の間や土手の穴にひそみ、夜間活動して小魚などを食べる。成熟した個体は海に下って産卵することが知られており、沖縄からフィリピン近海で稚魚が採集されているので、産卵するのは、その付近の海と考えられているが、正確な位置は明らかになっていない。稚魚は始めはレプトケファルスと呼ばれる平たく細長い形をしているが、やがて形は成魚に似て無色透明のシラスウナギに変態し、春に川をさかのぼる。平塚などではシラスウナギのことをソンメンコと呼び、夜、灯をつけてよって来るのを網でとる「ソウメンコすくい」が今でも行われている。捕らえたソウメンコはウナギの養殖に使われる。 | |
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ウナギの形態図 |
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ウナギの分布 |
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