平塚の水辺 (水辺の自然)

4月 琵琶湖から来たオイカワ

最終更新 1999年9月

オイカワという名の淡水魚をご存知でしょうか。体長15cmから20cmくらいになる中型の淡水魚で、川に多くすんでいます。 今でこそ、相模川でも花水川でも、最も数の多い魚のひとつになっているオイカワですが、もともとは西日本の魚で、関東地方にはいなかったと考えられています。 オイカワが、どうやってやってきたのかを物語る面白い呼び名があり、平塚の須賀(スカ)や厚木の下依知(シモエチ)では、この魚のことをビワコと呼ぶことがあるのです。 昭和10年代から、アユが減ってきたために、各地の漁業組合では琵琶湖からアユの稚魚を大量に買い入れて、盛んに放流を行いました。 その時にオイカワの稚魚が混ざっており、それがもとになって増えてきたという訳です。 5月になると、オイカワは産卵の季節を迎え、雄は緑や赤の派手な婚姻色になります。

オイカワ 尻びれ(矢印)が大きいのが特徴

派手に婚姻色になったオイカワの雄(小杉 正則氏撮影)

オイカワと同じ経路で琵琶湖から移入されたハス(小杉 正則氏撮影)

平塚市内のオイカワの分布