秋は渡り鳥が移動する季節です。シベリアや千島で子育てをした鳥たちは、南方の越冬地を目指して旅立ち、その途中で日本列島に立ち寄っていきます。そうした渡り鳥の代表がシギのなかまです。シギ類は、長いくちばしと足に特徴がある水鳥で、海岸沿いの干潟や湿地に群れで飛来し、泥の中の小動物を捕らえて餌にしています。平塚市内では、相模川河口にこうしたシギ類の渡来する小規模の干潟があり、今まで30種類近くのシギ類が記録されています。その中には、ヒメウズラシギ・ハイイロヒレアシシギのように珍しい種類も多く含まれています。しかし、海岸の地形の変化で干潟が狭くなり、現在ではキョウジョシギ・ハマシギなど少数の種が観察できるだけになったのは残念なことです。また、水田地帯に点々とある休耕田も、シギ類にとっては貴重な休息場所になっており、アオアシシギ、タカブシギなどの姿を見ることができます。 | |
干潟でゴカイをとるオオソリハシシギ |
干潟に飛来したアオアシシギ |
ゴカイを引き出したハマシギ |
キアシシギの群れ |
休耕田に飛来したエリマキシギ |