平塚のお祭り −その伝統と創造− (I)

3 平塚の神輿

平成17年夏期特別展図録 平成17年7月発行

 平塚の神輿は、輿棒(担ぎ棒)が二本で、輿棒の内側に人が入って担ぎます。台輪の左右に環(通称タンス)が付き、これを打ち鳴らして調子をとり、「どっこい、どっこい」や「どっこい、そーりゃ」の掛け声で担ぎます。神輿の発着時に甚句を唄うことも特色です。掛け声は99%が「どっこい」ですが、かつては「わっしょい」を基本に「よいさ」や「よいとーさっせ」、夜は「明日はねえぞ」など変化に富んでいました。昭和50年以降、神輿保存会間の交流が活発になり、急速に「どっこい」と甚句が広まりました。その発信地の一つが須賀の三嶋神社で、須賀甚句は明治時代からの伝統があります。